内側光冠(読み)ないそくこうかん(英語表記)inner corona

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「内側光冠」の意味・わかりやすい解説

内側光冠
ないそくこうかん
inner corona

太陽光冠すなわちコロナ内側の部分。太陽面から 30万~40万 kmまで,太陽半径のほぼ半分程度の厚さで太陽を円形に取巻く希薄な電離気体から成る。しかしその形や明るさは太陽活動の 11年周期と密接に関連している。明るさは全体としてほぼ満月程度,その光は普通の太陽光が電子により散乱されたもので,一部偏光している。温度はだいたい 100万~200万Kで,連続スペクトルには吸収線がないが,代りに希薄な気体中で高度に電離した元素による禁制線輝線スペクトル (→線スペクトル ) が見られる。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android