円密院(読み)えんみついん

日本歴史地名大系 「円密院」の解説

円密院
えんみついん

[現在地名]江戸崎町古渡

古渡ふつとの東にある。東光山明王寺と号し、天台宗本尊阿弥陀如来。もとは現在地よりも西側の大字佐倉楯の台さくらたてのだいにあり、東叡山と号したが、その後現山号に改める。本尊は江戸時代末まで不動明王であった。寺伝によれば、嘉祥二年(八四九)慈覚大師開基。建武二年(一三三五)八月一五日の権現堂免田等安堵状案(円密院文書)にある「権現堂」、貞和四年(一三四八)三月二五日の有道盛胤寄進状(同文書)にある「無縁談所」が基礎となって、能化什覚によって天台宗円密院としての形を整えた。中興は応安六年(一三七三)四月二一日の覚叡譲状案(同文書)にみえる覚叡である。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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