円転(読み)エンテン

デジタル大辞泉 「円転」の意味・読み・例文・類語

えん‐てん〔ヱン‐〕【円転】

[名](スル)
まるく回ること。転がること。
とどこおったり、ぎくしゃくしたりしないで、滑らかに動くこと。「円転自在の弁舌

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精選版 日本国語大辞典 「円転」の意味・読み・例文・類語

えん‐てんヱン‥【円転】

  1. 〘 名詞 〙
  2. ( ━する ) まるく回ること。ころがること。また、回すこと。ころがすこと。
    1. [初出の実例]「翁、此露を左の手に入れて、暫く円転するに」(出典:御伽草子・秋の夜の長物語(南北朝))
    2. [その他の文献]〔晉書‐王述伝〕
  3. 言動がかど立たないで、なめらかなこと。
    1. [初出の実例]「円転骨語を以て基礎とし」(出典:西京繁昌記(1877)〈増山守正〉初)
    2. [その他の文献]〔白居易‐新楽府・胡旋女〕
  4. ( ━する ) 物事が滞りなく進行すること。自由自在なこと。
    1. [初出の実例]「句ごとに円転変化して、のぞきからくりの如くなるを妙とす」(出典:夜航余話(1836)上)
    2. [その他の文献]〔鶴林玉露‐人部・老卒回易〕

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普及版 字通 「円転」の読み・字形・画数・意味

【円転】えん(ゑん)てん

なめらか。唐・白居易〔胡旋女〕新楽府 天寶の季年、時變ぜんと欲し 臣妾人人、圓轉を學ぶ

字通「円」の項目を見る

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