凹面回折格子(読み)おうめんかいせつこうし(その他表記)concave grating

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「凹面回折格子」の意味・わかりやすい解説

凹面回折格子
おうめんかいせつこうし
concave grating

金属凹面鏡の表面に等間隔の細線を刻んだもの。回折格子役目凹面鏡の集光作用とを同時にもっているので,レンズや鏡の必要はなく分光器をつくることができる。真空紫外線のように非常に波長の短い光に対しては,ほとんどの物質は不透明でかつ反射率も小さいので,レンズなどを使わず凹面回折格子だけで光を分散,結像しうることは,短波長用の分光器の製作に非常に有効である。凹面の曲率半径が 3mのときに,3mの凹面回折格子という。また刻線の数は 1mmあたり 600,1200,2400本のものが多く使われる。凹面格子の曲率半径を直径とする円に凹面格子を外接させ,その円上に入射スリットを置けば,すべての波長のスペクトルはその円周上に結像される。考案者の名前をとってこの円をローランド円と呼ぶ。実際に分光器に使う場合には,スリット,凹面回折格子,写真用カセットなどの配置に種々の方法があり,使用目的に応じて適当な配置が選ばれる。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

《「晋書」杜預伝から》竹が最初の一節を割るとあとは一気に割れるように、勢いが激しくてとどめがたいこと。「破竹の勢いで連戦連勝する」[類語]強い・強力・強大・無敵・最強・力強い・勝負強い・屈強・強豪・強...

破竹の勢いの用語解説を読む