ローランド円(読み)ローランドえん(その他表記)Rowland circle

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ローランド円」の意味・わかりやすい解説

ローランド円
ローランドえん
Rowland circle

凹面回折格子結像条件に対して重要な意味をもつもので,凹面曲率半径を直径とする円。凹面回折格子の考案者 H.ローランドにちなんでこの名がつけられている。ローランド円上の1点に凹面格子を外接させ,さらに入射スリットを円周上の任意の点に置いて光を入射させれば,凹面格子で分散,結像されたスペクトルはすべて同じ円周上に並ぶ。種々の分光器の光学配置にこのローランド円の原理が広く使われている。

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世界大百科事典(旧版)内のローランド円の言及

【分光器】より

…コマ収差が少なく平面回折格子を用いたモノクロメーターには広く採用されている。(4)パッシェン=ルンゲ型 凹面回折格子の場合,図5のように格子凹面の曲率中心を含み刻線に垂直な平面を考えたとき,曲率半径を直径とした格子面に接する円上の1点から出た入射光は回折後同じ円上に焦点を結ぶことがわかっており,この円をローランド円Rowland circleという。凹面格子分光器のマウンティングの多くはローランド円の性質が基本となっている。…

※「ローランド円」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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