出石城(読み)いずしじょう

日本の城がわかる事典 「出石城」の解説

いずしじょう【出石城】

兵庫県豊岡市出石町にあった平山城(ひらやまじろ)。江戸時代の一国一城令下、但馬唯一の城。出石城は、1604年(慶長9)小出吉英(こいでよしふさ)が有子山頂から麓に移し、築城したもの。以来、小出氏8代の居城となり、藤井松平氏(忠晴家)を経て、1706年(宝永3)仙石政明(せんごくまさあき)が入封し、明治にいたるまで仙石氏7代が居城した。出石城は江戸時代三大お家騒動の一つといわれる「仙石騒動」でも有名で、天保年間に起きた仙石騒動で5万8000石から3万石に減封された。1868年(明治1)に出石城の建物は取り壊されたが、小出吉英が築いた稲荷台・本丸・二の丸などの石垣が現存している。稲荷台には城の鎮守だった稲荷神社があり、また本丸隅櫓(すみやぐら)・登城門・登城橋などが復元され、堀のあった一帯は登城橋河川公園として整備されている。JR山陰本線豊岡駅からバス、出石下車。

出典 講談社日本の城がわかる事典について 情報

今日のキーワード

発見学習

発見という行為の習得を目指す学習。または,発見という行為を通じて学習内容を習得することを目指す学習。発見学習への着想は多くの教育理論に認められるが,一般には,ジェローム・S.ブルーナーが『教育の過程』...

発見学習の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android