日本歴史地名大系 「出石郡」の解説
出石郡
いずしぐん
但馬地方の郡で、県の北部東寄りに位置する。近代以降の分離・編入で郡北西部の
〔古代〕
「日本書紀」垂仁天皇三年三月条には新羅の王子天日槍の将来した品々のうちに「出石の小刀一口・出石の桙一枝」がみえ、一書によると日槍は但馬の「出嶋」の人太耳の娘麻多烏を娶ったという。「古事記」応神天皇段には「伊豆志之八前大神」の娘の「伊豆志袁登売神」をめぐる説話が載るが、「出石郡」と明記する初見は天平九年度の但馬国正税帳(正倉院文書)である。管郷は「和名抄」によると
「日本後紀」延暦二三年(八〇四)一月二六日条に「遷但馬国治於気多郡高田郷」とあるが、国治を国府と同義とみてこのとき国府の移転があり、さらにこの移転を他郡から気多郡
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報