日本歴史地名大系 「出立王子社」の解説 出立王子社でたちおうじしや 和歌山県:田辺市西ノ谷村出立王子社[現在地名]田辺市元町上野(うえの)山台地の中腹南側に位置。院政期の記録にみえる熊野九十九王子の一で、田辺(部)王子ともいった。当時の鎮座地は確定できないが、江戸時代には会津(あいづ)川河口付近の右岸にある上野(うえの)山台地の南麓にあったり(万代記)、同台地上の南隅に祀られたりしていた。明治五年(一八七二)村社となったが、同四〇年元(もと)町の現八立稲(やたちね)神社に合祀され、現在はその境外摂社。旧社地は県指定史跡。祭神は月夜見(つきよみ)神。寛政四年(一七九二)の田辺領神社書上帳(田所文書)には御神体十一面観音とある。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報 Sponserd by