刃物鋼(読み)はものこう

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

鋭利な刃物に用いる鋼。日本工業規格(JIS(ジス))による呼び名では炭素工具鋼、合金工具鋼、ダイス鋼、高速度鋼の一部、あるいはこれに類する組成の鋼であり、いずれも0.7~1.2%の炭素を含む。小形の刃物は炭素鋼を用いることが多いが、大形刃物や耐摩耗性の高い靭性(じんせい)が要求される高級刃物にはクロム、タングステン、モリブデン、バナジウムなどを含む合金鋼が用いられ、また耐食性刃物としてはステンレス鋼(マルテンサイト系ステンレス鋼、析出硬化型ステンレス鋼)が用いられる。

[須藤 一]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

世界大百科事典内の刃物鋼の言及

【工具鋼】より

…工具としては,はさみ,包丁,かみそり,のこぎり,かんな,のみ,鎌などの手工具,金属材料を研削するためのバイト類や,塑性加工するためのダイスや圧延ロールなどがある。 手工具に用いられる鋼(刃物鋼)は炭素量1%前後の過共析鋼と呼ばれる炭素鋼が主である。包丁,はさみ,かみそりなどには,しばしば,13クロムステンレス鋼や,これにモリブデンを添加した高級刃物用ステンレス鋼が使用される。…

※「刃物鋼」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について | 情報

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