分道江戸大絵図(読み)ぶんどうえどおおえず

日本歴史地名大系 「分道江戸大絵図」の解説

分道江戸大絵図
ぶんどうえどおおえず

九八・二×一六一・四センチ 木版手彩 石川流宣 宝永五年 三井文庫・東洋文庫蔵

解説 乾・坤に分れる(前掲寸法は乾)前身として宝永二年に宝永江都図鑑乾坤(坤は江東部分)の二枚組図を刊行、同五年にこの標題に改めた。武鑑・名所・寺社等の列挙はなく、石垣河川が流宣得意の絵画風に描かれ、方位十二支略画で示し、また権勢への追従と太平礼賛の識語が目立つ。中絶はあるが、版木は刊行者をたびたび替え、宝暦八年まで続いた。古板江戸図集成収載は影写無彩享保元年板。坤の分道本所大絵図は五六・四×八八・〇センチ。前掲図の本所部分。刊記年を欠くが三井文庫・東洋文庫とも同年に推定目録化。影写無彩で享保五年板を古板江戸図集成に収載。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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