切起(読み)きりおこし

日本大百科全書(ニッポニカ) 「切起」の意味・わかりやすい解説

切起
きりおこし

荒れ地を切り開いて田畑などに開墾すること。戦国時代などに用例がみられる。1560、61年(永禄3、4)の今川氏真判物(うじざねはんもつ)(静岡県龍津寺文書・町田文書)の場合、前者では、新田開発による開墾地寺領として安堵(あんど)され、後者では、一定の範囲を限って開墾が許可されている。やや拡張解釈されている例もあるが、語義そのものには開墾という以上の意味はないようである。新開(しんかいしんがい)、新起(しんき)などとほぼ同意と思われる。

[川島茂裕]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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