初期資本主義(読み)しょきしほんしゅぎ(その他表記)early capitalism; Frühkapitalismus

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「初期資本主義」の意味・わかりやすい解説

初期資本主義
しょきしほんしゅぎ
early capitalism; Frühkapitalismus

封建社会末期から資本主義確立するまでの過渡期の資本主義。資本主義の萌芽は 15世紀の封建社会末期に発生し,18世紀中期頃に一つの経済体制として確立したが,W.ゾンバルトはこの発生から確立までの資本主義を初期資本主義と名づけた。初期資本主義の時代は,封建社会末期に商品経済の発達に伴い資本主義的精神が台頭し,封建社会体制と資本主義体制が混在しつつ,次第に後者前者を圧倒していく過程であった。初期資本主義のにない手は,手工業的家内工業を問屋制によって支配する前期的商業資本であり,彼らは絶対主義国家と相互に依存し合いながら,流通段階から社会の資本主義化を推進した。初期資本主義時代はこの時期の支配的な経済政策の名を取り重商主義時代ともいわれる。

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