別れたる妻に送る手紙(読み)ワカレタルツマニオクルテガミ

デジタル大辞泉 「別れたる妻に送る手紙」の意味・読み・例文・類語

わかれたるつまにおくるてがみ【別れたる妻に送る手紙】

近松秋江中編小説。明治43年(1910)4月から7月にかけて「早稲田文学」誌に連載。妻に愛想を尽かされた売れない文学者主人公とする私小説続編に「疑惑」「執着」がある。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の別れたる妻に送る手紙の言及

【近松秋江】より

…東京専門学校(現在の早稲田大学)卒業。1901年ころから《読売新聞》などに文芸批評を書き,《文壇無駄話》(1910)としてまとめるなど,まず評論家として認められたが,10年には《別れたる妻に送る手紙》を発表して,小説家としての地位をも築いた。そして,この続編である《執着》《疑惑》(ともに1913)などの作品を発表したのち,大阪や京都の遊女との愛欲生活を描いた《青草》(1914)や《黒髪》(1922)などの作品を発表して,情痴文学の極致を示したが,22年に猪瀬イチと結婚して子どもができると,愛欲生活から足を洗い,《子の愛の為に》(1924)などの作品を発表した。…

※「別れたる妻に送る手紙」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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