前一色村(読み)まえいつしきむら

日本歴史地名大系 「前一色村」の解説

前一色村
まえいつしきむら

[現在地名]岐阜市前一色一―三丁目・前一色西町まえいつしきにしまち

野一色のいつしき村の南に位置し、東は岩地いわち村、西は北一色きたいつしき村、南は切通きりどおし村。浅い皿の形をし、上端に独立小丘(五四・七メートル)があり、麓に集落を形成する。南一帯には水田が続く。長享二年(一四八八)三月一〇日の美濃国長森内領家方年貢銭注文(大徳寺文書)に、「前一色」の右衛門三郎・彦三郎・五郎大夫・竜浄大郎の名がみえる。慶長郷帳および元和二年(一六一六)の村高領知改帳に村名がみえ、高二四〇石余。正保郷帳では田一六一石余・畑七八石余・松山年貢四斗。初め加納藩領で、家中知行渡方帳(森文書)によれば家臣六名の給地。宝暦五年(一七五五)幕府領となり、安永四年(一七七五)大垣藩預所に転じたが、享和三年(一八〇三)陸奥平藩領となり幕末に至った。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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