前之町(読み)まえのちよう

日本歴史地名大系 「前之町」の解説

前之町
まえのちよう

上京区大宮通寺之内上ル

南北に通る大宮おおみや通を挟む両側町で南は寺之内てらのうち通。

応仁以前を描くとされる中昔京師地図は当町付近を「百百ノ辻寺ノ内安居院」と記し、中古京師内外地図には「安居院法印坊」とみえる。またこの付近に暦仁元年(一二三八)四八ヵ所に設けられた篝屋の一つ、安居院大宮篝屋あぐいおおみやかがりやがあったと伝えるが(坊目誌)明らかでない。元亀二年(一五七一)の御借米之記に「安居院」とみえ、当時は上京川西組に属した。

寛永一四年(一六三七)洛中絵図に「安居院前丁」とあり、以後この呼称が多く、「坊目誌」にも「安居院前之町」とある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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