最新 地学事典 「前弧スリバー」の解説
ぜんこスリバー
前弧スリバー
forearc sliver
海溝から海洋プレートが斜めに沈み込む低角逆断層のプレート境界で,海溝の走向と平行な横ずれ断層と海溝の間に見られる細長い部分。斜め沈み込みに伴う変位は別々の断層のすべりに分配される場合が多いが,低角逆断層のプレート境界では,走向に直交する方向のすべりが卓越する一方,上盤プレート内の火山フロント近傍などの弱線では,海溝の走向と平行な横ずれ断層が出現する。前弧スリバーは,海溝と平行な方向に動くことによって斜め沈み込みの相対運動を解消する。スンダ島,西南日本,千島列島南西端が好例。
執筆者:木村 学
参照項目:分配テクトニクス
出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

