前新村(読み)まえしんむら

日本歴史地名大系 「前新村」の解説

前新村
まえしんむら

[現在地名]豊栄市前新田まえしんでん嘉山かやま三丁目・東栄とうえい町一―三丁目

曲流する新井郷にいごう川右岸にあり、西は下興野上しもごうやかみ新田、南は新鼻しんばな新田。小和戸こわど新田とも称した。宝暦六年(一七五六)町人請開発を行った山本丈右衛門による開発と伝えるが、天保郷帳に村名がみえない。太田おおた興野土地亀どちがめ新田・下興野新田・下興野上新田などとともに用水組を組織し、上流佐々木ささき(現新発田市)などと水論が続いた。用水組は村割で江浚いを実施し、当村の負担分は一日三人であった。寛政二年(一七九〇)開始された一三人請の福島ふくしま潟開発は、文政六年(一八二三)潟が新発田藩へ返地となって終了した。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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