前田農場(読み)まえだのうじよう

日本歴史地名大系 「前田農場」の解説

前田農場
まえだのうじよう

札幌郡篠路しのろ村・手稲ていね村などに設置されていた旧加賀金沢藩主前田家経営の農場。牧乳業・林業小作経営の三部門からなっていた。篠路村茨戸ばらと(現北区)の篠路農場(茨戸農場、一部は現石狩市)手稲軽川がるがわ(現手稲区)の軽川農場があった。篠路農場は堀基が明治二一年(一八八八)に開いた牧畜を主とした農場(堀農場)で、同二七年に前田利嗣(旧金沢藩主)が買収した。大正元年(一九一二)の面積は耕地三九町余・牧草地五九町余・放牧地八九町・貸付地一一五町余、そのほかを含め計三二七町余、小作は七戸であった(北海道農場調査)。軽川農場北側の耕地部分一三〇万坪は明治二九年に森本義質から、同南側の林地・牧場部分三九〇万坪は同三四年に勝山孝三から買収したものであった。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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