札幌市(読み)サッポロシ

デジタル大辞泉 「札幌市」の意味・読み・例文・類語

さっぽろ‐し【札幌市】

札幌

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

日本歴史地名大系 「札幌市」の解説

札幌市
さつぽろし

面積:一一二一・一二平方キロ

大正一一年(一九二二)八月に札幌区が市制を施行して成立。石狩平野の南西端に位置し、北は後志支庁の小樽市、石狩支庁の石狩市、東は同支庁の石狩郡当別とうべつ町・江別市・北広島市、南は同支庁の恵庭市・千歳市、胆振支庁有珠うす大滝おおたき村、西は後志支庁の虻田あぶた喜茂別きもべつ町・京極きようごく町・余市よいち赤井川あかいがわ村に接する。市域の北端を石狩川が北西に流れ、市街およびその周辺部一帯は中央部を豊平川が蛇行しながら北流し、石狩川へ合流、十数本の中小河川が豊平・石狩両川へ注いでいる。豊平川や中小河川によって形成された扇状地と沖積地で地質は肥沃であるが、石狩川の沿岸流域は泥炭地となる。市街の南西方は藻岩もいわ(五三一メートル)手稲ていね(一〇二三・七メートル)などの山林地帯であり、さらに市域は赤井川村や京極町・喜茂別町との境にそびえる余市岳(一四八八・一メートル)、喜茂別岳(一一七六・九メートル)、あるいは恵庭市・千歳市との境にそびえるいざり(一三一八メートル)などの山岳地帯にまで深く及んでいる。面積は静岡市、福島県いわき市に次いで全国の市では三番目に広く、うち五八パーセントが山林である。宅地は一割強の一二六平方キロあり、東部から北部の平坦地の大部分が商業地・住宅地となって都市化が進んでいる。農地も五四平方キロあり、東区・手稲区の一部が農業専用地域となっている。市街の中心部を北西―南東方向にJR函館本線が横断し、同線から北へJR札沼線(学園都市線)、南へは同千歳線が分れている。市域には札幌駅を中心にJR各線に二三駅がある。自動車道は市街の中心部を北側に迂回しながら札樽自動車道、東部を弧状に道央自動車道が走り、両者は札幌インターチェンジ(白石区米里)で連絡している。国道は中心部から北西へ五号、北へ二三一号、北東へ一二号・二七五号、東へ二七四号、南東へ三六号、南へ二三〇号と、七本が放射状に延びている。

考古遺跡は豊富である。縄文時代は平野部が縄文海進の影響で湖沼化していたために、遺跡は南東部の野幌のつぽろ月寒つきさむ丘陵、北西部の紅葉山もみじやま砂丘などの高丘地に偏在するが、その数は多い。続縄文時代の遺跡は紅葉山砂丘などに限られ、数も少ない。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「札幌市」の意味・わかりやすい解説

札幌〔市〕
さっぽろ

北海道中西部,石狩平野の南西部にある北海道最大の都市。北海道庁および石狩振興局の所在地。1922年市制。1955年琴似町,札幌村,篠路村の 2村,1961年豊平町,1967年手稲町を編入。1972年政令指定都市。区制が施行され,中心市街地を中央区,その周辺に北区東区白石区豊平区南区西区が行政区域として定められた。1989年白石区から厚別区が,西区から手稲区が,1997年豊平区から清田区がそれぞれ分区して 10区となる。地名は,アイヌ語サッポロ(乾いた広大な地の意)に由来。明治2(1869)年開拓使が置かれてから今日にいたるまで,北海道全域の行政,経済,文化の中心をなす。市域は石狩川とその支流の豊平川の源流域に及び,市街地は,開拓使設置時の大規模な都市計画によって形成された碁盤目状区画を核として,市勢の伸長とともに拡張された。人口は 1965年に 100万を突破し,白石,月寒真駒内,手稲などの郊外地区の人口増加が目立つ。北海道全域と本州を結ぶ商業の中枢機能をもつほか,食料品,印刷,紙製品,家具などの都市周辺立地型の工業もある。JR函館本線,千歳線,札沼線が通り,国道5号線は国道12号線,36号線,230号線,231号線,274号線,275号線と分岐して道内各地に広がる。道央自動車道,札樽自動車道(さっそんじどうしゃどう)も通る交通の要所。南東約 44kmには新千歳空港(千歳市)がある。1972年の札幌オリンピック冬季競技大会開催時に地下鉄も開通。北海道大学をはじめとする各種の教育施設や主要企業の本社,支社が集中する一方,定山渓温泉豊平峡(ほうへいきょう)ダム,手稲山などの観光地もある。開拓使札幌本庁舎跡および旧北海道庁本庁舎と琴似屯田兵村兵屋跡はともに国指定史跡。円山原始林と藻岩原始林(→藻岩山)は国の天然記念物に指定されている。例年 2月初旬に開催されるさっぽろ雪まつりは,全国的に有名。面積 1121.26km2。人口 197万3395(2020)。

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