前町
まえまち
[現在地名]黒石市前町
黒石陣屋の東を南北に走る町並で、南は袋井村に続き、北は中町に通じる。青森―碇ヶ関(現南津軽郡碇ヶ関村)間の街道筋の宿場町であった。享保(一七一六―三六)頃の黒石府家之図(浅瀬石川郷土誌)には、町家が二八軒記される。文化三年(一八〇六)の黒石火消組五ケ組(浅瀬石川郷土誌)では、町の東並は山形町組に、西並は鍛治町組に属した。明治二年(一八六九)前町の商家鳴海忠左衛門方から出火した久一火事で町は全焼し、前町上ノ坂の上にあった神明宮と住吉宮も烏有に帰した(黒石百年史)。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
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