前貸資本(読み)まえがししほん(その他表記)vorgeschossnes Kapital

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「前貸資本」の意味・わかりやすい解説

前貸資本
まえがししほん
vorgeschossnes Kapital

マルクス経済学の用語で,価値増殖の過程の初めに貨幣形態で投下される資本としての価値をいう。この概念は資本の投下を「前払い」 advancesとして把握することにより,一定期間後その回収の過程を予定し,ここから一定期間をもって反復する生産すなわち再生産を理解することを可能とし,重農学派を継承したものである。さらに,前貸資本概念は種々の資本回転の相違を明確にする。この「前払い」概念の定式化をもってシュンペーターは重農学派を資本の理論の先駆者としているが,K.マルクスによる前貸資本概念は,この「前払い」概念を継承・発展せしめたものとなっている。

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