割戻(読み)わりもどし

精選版 日本国語大辞典 「割戻」の意味・読み・例文・類語

わり‐もどし【割戻】

〘名〙
① 分割して順次返却すること。
百鬼園随筆(1933)〈内田百〉無恒債者無恒心「月月の月賦割戻しはちゃんと自分で払ふから」
一度納められた金銭やもののうち一部を返すこと。また、その金品。割返し。
※社会観察万年筆(1914)〈松崎天民〉蛮カラ列伝「結局駅の方で一銭の割戻(ワリモド)しをする事になって」
③ 割り当てて返すこと。
④ =わりびき(割引)④〔英和商業新辞彙(1904)〕

わり‐もど・す【割戻】

〘他サ五(四)〙
① 分割して順次返却する。
割合を定めて返還する。一度受け取った金品の一部を元へ返す。
坊っちゃん(1906)〈夏目漱石〉四「頂戴した月給学校の方へ割戻します」
③ 割り当てて返還する。
浄瑠璃伽羅先代萩(1785)七「主人定倉代々預かる領地の内、今改めて明衡殿の支配地に罷なる事、〈略〉今一応了簡あって、御割戻し下されかしと恐れ入てぞ願ひける」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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