加瀬沼(読み)かせぬま

日本歴史地名大系 「加瀬沼」の解説

加瀬沼
かせぬま

加瀬地区南端から多賀城市市川いちかわにかけて所在。沼の周囲約四キロ、水面約四〇ヘクタール。当初は加瀬村・市川村および浮島うきしま(現多賀城市)灌漑用水であったが、その後、八幡やわた村・田中たなか(現同上)などにも水を送るようになり、天正年間(一五七三―九二)利府郷に住し、その後八幡村に在所を拝領した準一家天童氏の兵部頼重(寛永二年没、利府在住)が、沼の拡張および築堤工事を行った(利府町誌)。「市川村安永風土記」に前記五ヵ村の入会、総溜高二〇九貫三一文、うち市川村分四五貫一一四文とあり、関係各村の「安永風土記」によると加瀬村分五貫九四〇文、浮島村分二貫六四五文。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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