加能越三箇国高物成帳(読み)かのうえつさんかこくたかものなりちよう

日本歴史地名大系 「加能越三箇国高物成帳」の解説

加能越三箇国高物成帳(三箇国高物成帳)
かのうえつさんかこくたかものなりちよう

原本 加越能文庫

解説 寛文一〇年改訂の村御印を書写・集成したもので、加賀国一〇冊・能登国一〇冊・越中国一五冊の全三五冊。各冊の表題は、たとえば「加賀国高物成帳 加賀郡村御印之写」とあり、村御印の写帳であることを明記する。同一〇年に村御印が発行されなかった村々、長領鹿島半郡六二ヵ村では延宝七年の村御印を載せ、幕府領との入替えのあった羽咋郡八ヵ村では寛政一二年の村御印を載せる。このほか寛文一〇年以後の新村成立を認める印書や、藩政時代初期の新村成立の由緒を示す印書なども収録する。各村御印の前に本書成立当時の草高が記され、加賀・能登の場合寛政―文化年間頃の高と推測できる。なお加賀国の収録村数八二三(うち一八村は無高所)・総石高三八万三四石余。一国平均免は五ツ。能登国の収録村数七七三(うち四村無高所)・総石高二五万五千七二六石余、一国平均免は四ツ九歩四厘。


加能越三箇国高物成帳(三箇国高物成帳)
かのうえつさんかこくたかものなりちよう

三五冊

原本 加越能文庫

解説 寛文一〇年改訂の村御印を書写・集成したもので、加賀・能登・越中に分れ、越中国分は一五冊。表題には「越中国高物成帳 礪波郡村御印之写」などとある。第二一―二四冊が礪波郡、第二五―二七冊が射水郡、第二八―三五冊が新川郡で、富山藩領分はない。各村御印の前に本書成立当時の草高が記されるが、新田高や引高などの追記事項の年代から礪波郡は元文頃、五箇山は明和八年、新川郡は延享頃のもので、加賀・能登分よりは早期に成立していたと推測される。また各郡の最後部に村御印のない新村を記載。

MF 富山県立図書館

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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