動橋川(読み)いぶりはしがわ

日本歴史地名大系 「動橋川」の解説

動橋川
いぶりはしがわ

山中やまなか町南東隅にある小大日しようだいにち(一一九八・四メートル)に発して北流し、同町大土おおづち町で西に折れ、加賀市須谷すだに町で再び北流、那谷なた川を合せて同市中島なかじま町で柴山しばやま潟に注ぐ。流路延長一八キロ。流域面積約一一五平方キロ。古代の駅路としての北陸道は江沼郡では潮津うしおづ駅を通る海寄りの道であったが、室町時代にはたちばな敷地しきじ弓波ゆみなみを経て動橋川を渡って本折もとおり(現小松市)へと向かう道が主街道となり、これが近世に北陸街道として整備された。文明一八年(一四八六)加賀国を遊歴した京都聖護院門跡道興の「廻国雑記」に「これよりしきちいみなみうち過て、いぶり橋とてあやうくいぶせき橋に行かゝりぬ。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報