勝村郷(読み)かつむらごう

日本歴史地名大系 「勝村郷」の解説

勝村郷
かつむらごう

宣陽門院領大榑おおぐれ(現安八郡輪之内町が中心)の一郷村。近世の勝村を遺称地としその一帯に比定される。貞和五年(一三四九)三月六日付の大榑庄勝村郷内検帳案(宝生院文書)に勝村郷内見帳事とあるが、同帳は「建長三年実検帳」をもとに作成したと記されることから当郷の成立は鎌倉期にさかのぼる。延文五年(一三六〇)八月の大洪水で当郷の堤が「宮後乃脇一所、東河面一所、鳥居西一所」の三ヵ所で決壊百姓の多くが逃散し、残った田畑荒野となったが、当郷観音寺の宥恵の祈祷により復旧をみたという(康安二年六月一日「大榑庄預所実阿寄進施行状」同文書)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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