日本歴史地名大系 「北ノ沢村」の解説 北ノ沢村きたのさわむら 静岡県:下田市北ノ沢村[現在地名]下田市須原(すはら)茅原野(ちわらの)村の北、南流する稲梓(いなずさ)川の上流に位置する。下田街道が南北に通り、枝郷の八木山(やきやま)から小鍋(こなべ)峠を越えて小鍋村(現河津町)に至る。集落は街道に沿って点在する。北野沢村とも記す。慶長三年(一五九八)七月の検地目録(須原区有文書)によれば高七九石余、田五町八反余、畑・屋敷一町六反余。江戸時代の領主の変遷は北湯(きたゆ)ヶ野(の)村と同じ。「掛川誌稿」によれば家数一八(うち佃戸七)・人数九〇、特産物は黒萵(くろとつら、物を束ねるのに使用)。下田街道と河津(かわづ)(現河津町)へ抜ける道の分岐点にある山神の傍らに七抱え半といわれる楠があり、行交う人々の休息所となった。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報