北ケープ州(読み)きたケープ(英語表記)Northern Cape

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「北ケープ州」の意味・わかりやすい解説

北ケープ〔州〕
きたケープ
Northern Cape

南アフリカ共和国西部の州。州都キンバリー。北でナミビアボツワナに接し,西は大西洋に面する。1994年ケープ州を分割し,北部と中央部を州域として成立。州の東半分および南西部は乾燥した内陸高地草原(ハイベルト)の一部をなし,南の州境に沿う大断層崖(標高 1900m以上)に向かって徐々に標高が上がる。北西部には砂漠地帯が広がり,一部はボツワナにまたがるカラガディ国境地帯公園に属する。州を東から西に流れるオレンジ川灌漑に利用される。気候はおおむね暑く乾燥しており,有刺植物の草原が広がる。国内 9州のうち面積が最も広く,人口密度は最も低い。人口の約半数は混血で,黒人が 3分の1,白人が 10分の1を占める。アフリカーンス語が最も多く使われ,ツワナ語,コーサ語,英語などがそれに次ぐ。主要都市はキンバリーとアピントン。牧羊や牧牛,養豚のほか,コムギ,牧草,綿花などの灌漑農業が行なわれ,北部にはワイン用のブドウ畑も広がる。銅,ダイヤモンド,マンガンなどの鉱物資源も豊富で,キンバリーはダイヤモンドの採掘および加工の中心地としても有名。面積 36万1830km2。人口 90万2300(2005推計)。

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