北十萬(読み)きたじゆうまん

日本歴史地名大系 「北十萬」の解説

北十萬
きたじゆうまん

[現在地名]堺市錦之町東二丁

錦陵きんりよう橋の南西にある。浄土宗禅林寺派、山号法護山悲田院、本尊阿弥陀如来。縁起によると延徳二年(一四九〇)恩冏衆徳により柳之やなぎの町で開創、二町の境域で四坊を有した。衆徳は浄土三部経を一〇万部書写したところから十万上人とよばれ、その称が寺号となったという。衆徳は困窮した民衆病人を寺内に集め救済事業を行い、後土御門天皇が「悲田院」の勅額を下賜した。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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