北向(読み)きたむき

精選版 日本国語大辞典 「北向」の意味・読み・例文・類語

きた‐むき【北向】

〘名〙
北方に向いていること。北面(きたおもて)。北受け。
源氏(1001‐14頃)匂宮「北向にむかひてゑかのみこたち上達部の御座あり」
坊っちゃん(1906)〈夏目漱石〉一「北向の三畳に風邪を引いて寝て居た」
② 天和~宝永一六八一‐一七一一)の頃、京都島原中堂寺町北側の横道にいた下等の遊女
※仮名草子・都風俗鑑(1681)一「北むきと申は浮世うんざいの集りなれば」
③ (新吉原江戸の北にあるところから) 女犯(にょぼん)をいう僧侶仲間の隠語。〔随筆甲子夜話(1821‐41)〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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