日本歴史地名大系 「匹見町」の解説 匹見町ひきみちよう 島根県:美濃郡匹見町面積:三〇〇・二八平方キロ郡の南部に位置し、北は那賀郡金城(かなぎ)町、美都(みと)町、益田市、東は広島県山県(やまがた)郡芸北(げいほく)町・戸河内(とごうち)町・同県佐伯(さえき)郡吉和(よしわ)村、南は鹿足(かのあし)郡六日市(むいかいち)町と一部山口県玖珂(くが)郡錦(にしき)町、西は鹿足郡日原(にちはら)町に接する。中国山地に含まれる山間地帯で、東に広見(ひろみ)山(一一八六・七メートル)、島根県最高峰の恐羅漢(おそらかん)山(一三四六・四メートル)や五里(ごり)山、南に安蔵寺(あぞうじ)山(一二六三・二メートル)など、標高一〇〇〇メートル級の山が連なる。安蔵寺山は降雪量も多く、当地方では春の雪解けが最も遅い所といわれる。山名は山頂近くに安蔵寺が建立されたことにちなむと伝え、山岳信仰の対象になっていたものと思われる(石見匹見町史)。匹見川が北部の道川(みちかわ)地区から南西流し、町中央で西流してきた広見川、北流してきた紙祖(しそ)川とを合流、さらに西流して南流してきた能登(のと)川、北流してきた石谷(いしたに)川を合せる。町域の九六パーセントは山林で平地はきわめて少なく、北部は豪雪地帯である。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報 Sponserd by