十二ヶ村(読み)じゆうにかむら

日本歴史地名大系 「十二ヶ村」の解説

十二ヶ村
じゆうにかむら

[現在地名]東和町土沢つちざわももさわ新地しんじ

現東和町域の中央より北西寄りに位置し、北上高地西辺の低丘陵と西流するさるいし川中流の右岸平地に立地。十二箇村とも書かれる。古くは十二鏑じゆうにかぶら村といわれたと伝え、十二鏑の地名は源頼義・義家父子が安倍貞任を攻めた時、当地の神社(鏑八幡神社)白羽の鏑矢一二本ほかを奉献したことに由来、寛文七年(一六六七)来郷の巡見使の指示により一二ヶ村と改めたという(「鏑八幡神社縁起」同社蔵)。しかし正保国絵図に「十二ケ村」とみえ、それ以前に改称されていた。

慶長一七年(一六一二)仙台藩領との境界防備の要害として当村に土沢城が築かれ、江刺長作隆直が配置された。江刺氏家臣団も移住し、諸士屋敷を構えた。また元和二年(一六一六)安俵あひようもと町の町屋敷が城地に移転、宿駅が設けられ、町場が形成された。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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