…仏教では,軍持(ぐんじ)(クンディカーkuṇḍikā)と迦羅奢(カラシャkalaśa)の二つに大別する。前者はおもに飲料水などを入れるための水瓶(すいびよう)で,大乗仏教では出家者の所有すべきたいせつな持物(〈十八物(じゆうはちもつ)〉)の一つとされた。菩薩,とくに観音像の中には,この水瓶を手にした姿のものも少なくない。…
…これらはいずれも,その所有者が亡くなると,看病者をはじめ他の比丘たちに分け与えられるのが原則であった。後の大乗仏教になると,出家者の所持物も〈十八物(じゆうはちもつ)〉といわれるように,その数が多くなる。【岩松 浅夫】。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」