大乗(読み)だいじょう

デジタル大辞泉の解説

だい‐じょう【大乗】

《〈梵〉mahāyānaの訳。理想に達するための大きな乗り物の意》
仏教の二大流派の一。自己の解脱だけを目的とするのでなく、すべての人間の平等な救済と成仏を説き、それが仏の真の教えの道であるとするもの。大乗仏教。⇔小乗
大乗の経典。特に、法華経をいう。

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デジタル版 日本人名大辞典+Plusの解説

大乗 だいじょう

1751-1823 江戸時代中期-後期の僧。
宝暦元年生まれ。浄土真宗本願寺派。筑前(ちくぜん)(福岡県)教法寺の大同に真宗学をまなぶ。江戸遊学中に天台学を講じて名声を博し,三業惑乱(さんごうわくらん)(本願寺派の宗義上の争い)の折は鎮静化につくす。のち筑前光円寺をついだ。文政6年1月22日死去。73歳。筑前出身。字(あざな)は慧運。号は幻園,遍照庵。著作に「観経講述」「易行品毛諦録」など。

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大辞林 第三版の解説

だいじょう【大乗】

mahāyāna「摩訶衍まかえん」と音訳。大きい乗り物の意〕
他者救済を大重視し、多くの人々を悟りに導くこと。大乗仏教が自派の教えを賛美して呼んだ語。 ⇔ 小乗

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精選版 日本国語大辞典の解説

おお‐のり おほ‥【大乗】

〘名〙
① 大勢で攻めよせること。
仮名草子・大坂物語(古活字版第一種)(1615頃)「よせての人々は、近日大のりあるべし」
② 謡曲の詞章を拍子に配する方式の一つ。七五調の歌詞の、上の七文字と下の五文字とに、一拍子ずつあたって謡うやり方で、豊かなリズム感のあふれる謡い方。謡本にはノルと記入してある。ノリ地ともいう。→中乗り平乗り
③ 三味線の奏法の一つ。人物の勇壮さをリズミカルに表現するため撥(ばち)を弦にたたきつけるようにして演奏するもの。

だい‐じょう【大乗】

〘名〙
① (mahāyāna の訳語。「大」は広大または偉大の意、「乗」は悟りの彼岸へ到達させる乗物の意) 仏語。紀元前一世紀頃から起こった新しい仏教。伝統仏教(小乗)が主に修行による個人の解脱を説いたのに対して、利他救済の立場から広く人間全体の平等と成仏を説き、それが仏の教えの真の大道であるとする教え。中国・日本に伝わった仏教の宗派は、ほとんどこれに属する。大乗仏教。大乗教。だいぞう。
※観智院本三宝絵(984)中「比法の力によりて他のわざはひにはあはじとたのみつるになにのゆへによりてか大乗をたもてる我身の罪もなく」
※続日本紀‐天平勝宝元年(749)閏五月癸丑「発御願曰。以花厳経本。一切大乗小乗。経律論抄䟽章等。必為転読講説」

だい‐ぞう【大乗】

源氏(1001‐14頃)常夏「たいそうそしりたる罪にも数(かず)へたるかし」

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世界大百科事典内の大乗の言及

【大乗仏教】より

…その運動には,彼らの意気ごみに賛同し,旧仏教にあきたりないで,そこを飛び出してきた出家者たちの参画も見のがしてはならない。彼らのうちにはその運動の理論的指導者となった者もいたであろうし,また大乗経典の制作に関して重要な示唆を与えた者もいたと思われる。 これらの人々は,インド各地に散在する仏塔(ストゥーパ)を中心に集まり,仏陀を鑽仰(さんごう)し,仏陀への熱烈な信仰をもっていた。…

※「大乗」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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