十分一(読み)ジュウブイチ

デジタル大辞泉 「十分一」の意味・読み・例文・類語

じゅうぶ‐いち〔ジフブ‐〕【十分一】

10分の1。
「恨みも異見も―明けて言はれぬ百千万」〈浄・歌祭文
十分一銀じゅうぶいちぎん」の略。

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精選版 日本国語大辞典 「十分一」の意味・読み・例文・類語

じゅうぶ‐いちジフブ‥【十分一】

  1. 〘 名詞 〙
  2. あるものを一〇にわけたうちの一つ。また転じて、少数であること。わずかであること。じゅうぶんの一。分一。
    1. [初出の実例]「民より十分一の年貢を取て其を賃にして守護代官はやとはれて吏に成て居ぢゃぞ」(出典:古文真宝笑雲抄(1525)三)
    2. 「草葉の影からにっこりと笑はしまして下されと。恨みも。異見も十分一(じふぶいチ)明けて言はれぬ百千万」(出典浄瑠璃新版歌祭文お染久松)(1780)油屋)
  3. じゅうぶいちぎん(十分一銀)」の略。
    1. [初出の実例]「ふやが軒端に匂ふ梅が香 春のよの価千金十分一〈三昌〉」(出典:俳諧・大坂独吟集(1675)上)

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