十分一銀(読み)ジュウブイチギン

デジタル大辞泉 「十分一銀」の意味・読み・例文・類語

じゅうぶいち‐ぎん〔ジフブイチ‐〕【十分一銀】

江戸時代結婚就職借金などの世話をした際に受け取る手数料。ふつう、持参金給料・借金などの10分の1。じゅうぶいち。
「―いだして、嫁呼ぶかたへ遣はしけるは」〈浮・永代蔵・一〉
江戸時代、領主領内の交通要所で商人から徴収した税金。通過する商品の価格の10分の1が通例。じゅうぶいち。ぶいち。

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精選版 日本国語大辞典 「十分一銀」の意味・読み・例文・類語

じゅうぶいち‐ぎんジフブイチ‥【十分一銀】

  1. 〘 名詞 〙 江戸時代、婚姻仲人や就職の斡旋、また借金などを世話した場合に、手数料として、扱った金額十分の一を取ること。また、その金。じゅうぶいち。
    1. [初出の実例]「今時の仲人、頼もしづくにはあらず、其敷銀に応じて、たとへば五十貫目つけば五貫目取事といへり、此ごとく十分一銀(じふフいちギン)出して、娌呼かたへ遣しけるは内証心もとなし」(出典浮世草子日本永代蔵(1688)一)

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