千綿川(読み)ちわたがわ

日本歴史地名大系 「千綿川」の解説

千綿川
ちわたがわ

大村湾に注ぐ二級河川。流路延長三・一八キロ、流域面積二七・四六平方キロの二級河川。東彼杵町南東部の遠目とおめ郷を水源とし、ほぼ西流して八反田郷はつたんだごう塩鶴しおづる川を合せる。江戸初期、大村藩直営で千綿川の赤瀬あかせ淵に板堰(新井手)を造り、一五町六反余の田地を灌漑する開発が行われた(「大村郷村記」・瀬戸大神宮碑文)。文化九年(一八一二)一一月、伊能忠敬一行が当地を測量、「千綿川巾十七間」「千綿川尻渡三十二間三尺」と記している(伊能忠敬測量日記)。「大村郷村記」に水源は遠目山の奥で千綿浦まで二里余、急流にして大石が多く、渓谷美に勝れ、四八潭があると記される。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android