故事成語を知る辞典 「半面の識」の解説 半面の識 ほんのちょっとだけ会った人の顔を、いつまでもよく覚えていること。また、少し知っているだけの間柄のこと。 [使用例] 英国の学者社会に多人数知己が有る中に、夫かの有名の「ハルベルト・スペンセル」とも曾かつて半面の識が有るが[二葉亭四迷*浮雲|1887~89] [由来] 「後漢書―応おう奉ほう伝」の注釈に引用されているエピソードから。二世紀、後漢王朝の時代の中国でのこと。応奉という二〇歳の人物が、ある高官の屋敷を訪ねました。しかし、あいにく主人は留守で、馬車の御者が「扇を開きて半面を出いだし(扉の向こうから半分だけ顔を出し)」ただけだったので、応奉はそのまま立ち去りました。それから数十年後、道でその御者に会った応奉は、顔を見てあのときの御者だとわかって、話しかけたということです。 出典 故事成語を知る辞典故事成語を知る辞典について 情報 Sponserd by