南古墳群
みなみこふんぐん
[現在地名]麻生町小高
霞ヶ浦に西面する標高約三〇メートルの台地の突端の尾根上にある。全長約三〇メートル、前方部を北北東に向けた前方後円墳で、墳丘上に埴輪円筒列をめぐらしているが、周溝はない。埋葬主体は後円部墳頂下に主軸線に直角に営まれる全長二メートルの竪穴式石室で、石棺内には木棺が置かれたらしく、鉄製釘が一直線に配置されたまま発見された。石室内の遺物は碧玉製管玉の残片二とガラス製小玉二のみであるが、封土中からも碧玉製管玉の残片が出土しており、碧玉製管玉が一個体をなすことから埋葬時に葬送儀礼があったと考えられる。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
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