南専寺(読み)なんせんじ

日本歴史地名大系 「南専寺」の解説

南専寺
なんせんじ

[現在地名]大野市富島

富島とびしま集落の西端にある。鶴沢山と号し、真宗大谷派。本尊阿弥陀如来開基は越中国井波瑞泉いなみずいせん(現富山県井波町)の三世兼鎮(法名蓮乗、蓮如の次男)とされ、越中桐木きりのき(現同県福光町)一宇を創建したのに始まり、南専寺と称したのは三代康綱(法名賢誓)の時であるという。その後康綱は嫡男賢了とともに富田とみた西神明にししんめい(近世富島村の枝村)の地に移った。文亀三年(一五〇三)八月二八日銘の親鸞絵像(下唯野南専寺蔵)に「越前国大野郡富田郷南専寺常住物也」とみえる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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