南河原坂窯跡(読み)みなみかわらざかようせき

日本歴史地名大系 「南河原坂窯跡」の解説

南河原坂窯跡
みなみかわらざかようせき

[現在地名]緑区小食土町

八世紀中頃から九世紀後半の瓦・須恵器土師器を生産した窯業地。標高七五―九二メートルの村田むらた川最上流域の斜面にある。近隣の板倉いたくら遺跡から出土した「山田郷」の墨書土器銘から市原郡山田やまだ郷に相当すると考えられる。昭和五七―五八年(一九八二―八三)と昭和六二年―平成元年(一八八七―八九)の調査で登窯一四基・ロストル式平窯六基・円形窯一九基・掘立柱建物の工房跡六棟、ロクロピットをもつ竪穴を含む竪穴住居跡四二軒、粘土採掘坑跡四ヵ所などが検出された。ロストル式平窯は創建期の上総国分寺小食土やさしど廃寺に供給したもので、同時操業は三基。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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