日本歴史地名大系 「南牧道」の解説 南牧道なんもくみち 群馬県:甘楽郡南牧村南牧道中山道脇往還(下仁田道)の下仁田(しもにた)(現下仁田町)より分岐し、南牧谷を経て信州・甲州に通じる。国境に通じるため、文禄二年(一五九三)砥沢(とざわ)村に南牧関所が設けられた(「諸事之覚書帳」今井文書)。年不詳の羽沢村絵図(市川家蔵)には内山(うちやま)通・田の口(たのくち)通・甲州通が分岐し、内山通・田の口通は中山道に結節し、甲州通は余地(よじ)峠を経て甲州に通じているように描かれている。明和六年(一七六九)の覚(市川文書)には「信州内山峠、是ハ中山道岩村田ヘ出、北国江通路、信州田ノ口、是ハ中山道与里同宿ヘ出、上方江通路、信州余地村、是ハ高野町ヘ出、甲州江通路」と記される。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報