単純ヘルペス角膜炎(角膜ヘルペス)(読み)たんじゅんへるぺすかくまくえんかくまくへるぺす(英語表記)Herpes Simplex Keratitis

家庭医学館 の解説

たんじゅんへるぺすかくまくえんかくまくへるぺす【単純ヘルペス角膜炎(角膜ヘルペス) Herpes Simplex Keratitis】

[どんな病気か]
 角膜神経に単純ヘルペスウイルスが感染しておこる病気です。単純ヘルペスウイルスはふつう神経内に潜伏していますが、発熱感冒(かんぼう)、ストレス、紫外線などの誘因によって活性化され、神経を下降してきて角膜に炎症をおこすのです。
[症状]
 発病初期はまぶたの裏がごろごろして、涙が出て止まらず、まぶしい、ものが見えにくいなどの症状が現われます。角膜の表面には樹木の枝のような傷(樹枝状潰瘍(じゅしじょうかいよう))がみられ、この典型的な病変によって角膜ヘルペスと診断がつきます。
 完全には治りにくく、いったん軽快しても再発しやすい特徴があります。また、再発をくり返していると角膜に濁りが残り、視力が低下していきます。
[治療]
 抗ウイルス薬のアシクロビル眼軟膏(がんなんこう)がよく効きます。ほかにIDU点眼薬も有効です。角膜炎を何度も再発して視力が著しく低下しても、角膜移植手術(「角膜移植とアイバンク」)で治る可能性がありますので、眼科専門医に相談してみてください。

出典 小学館家庭医学館について 情報

今日のキーワード

自動車税・軽自動車税

自動車税は自動車(軽自動車税の対象となる軽自動車等および固定資産税の対象となる大型特殊自動車を除く)の所有者に対し都道府県が課する税であり、軽自動車税は軽自動車等(原動機付自転車、軽自動車、小型特殊自...

自動車税・軽自動車税の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android