博多浦
はかたうら
[現在地名]坊津町久志
久志村にあった浦。寛政一二年(一八〇〇)書写の諸郷村附並浦附(県立図書館蔵)などに博多浦とみえる。久志湾(現在の久志浦)の南岸に位置し、西に小島鼻があって風波を防ぐ。浦の西側に入江の江籠潭が入り込み、船溜・造船場となっていた。博多浦は付近でも屈指の貿易港で商人が多く、現在も海と関係の深い市杵島神社や交易場跡などがある。町並は条里状を呈し、家の向きはすべて東向きに造られ、西の谷沿いに中国の人々が住んでいた唐人町跡がある。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
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