印地村(読み)いじむら

日本歴史地名大系 「印地村」の解説

印地村
いじむら

[現在地名]亀岡市あさひ町 印地

北は船井郡氷所ひどころ(現船井郡八木町)、東は山階やましな村、村の南を三俣みまた川が西流する。水田集落の西・北・東の三方に開ける。

天保一二年(一八四一)の「桑下漫録」によれば高四四・三四石、戸数二二、篠山藩領、五穀は上品という。

氏神梅田うめだ神社があり、欅・檜・榁の老大木が社殿を覆っている。社殿(重要文化財)檜皮葺の一間社流造。古棟札が数枚あり、それによると建武五年(一三三八)正月に造営され、長禄三年(一四五九)正月再建。さらに寛永一八年(一六四一)二月、延宝八年(一六八〇)、元禄一五年(一七〇二)、明和九年(一七七二)等に修造、屋葺などが行われている。梅田神社由来記(当社蔵)によれば「元明天皇御宇(中略)当地ハ肥土ニシテ五穀豊熟セシカバ当地守護神トシテ謹天児屋根命ヲ斎キ奉」といい、さらに「貞観五年五月五日丹波国降雪アリ五穀不実然ルニ当土ハ神徳ニ拠リ独リ豊饒ナリシカバ種子ヲ四方ニ分チヌ、之レニ拠リテ一区域ヲ興ゲテ御赦免地トシ井路村ヲ印地ト改メラル」という。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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