卵索麺(読み)たまごそうめん

精選版 日本国語大辞典 「卵索麺」の意味・読み・例文・類語

たまご‐そうめん‥サウメン【卵索麺】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 鶏卵黄身白身をよくかき混ぜ、白砂糖を煮詰めた液の中に、それを細く落して造る菓子。〔料理物語(1643)〕
  3. 鶏卵の黄身を原料にまぜてつくったそうめん
    1. [初出の実例]「盞をいすいてまいれ飛鳥川〈西六〉 流てはやき卵(タマゴ)そうめん〈西吟〉」(出典:俳諧・西鶴五百韻(1679)早何)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の卵索麺の言及

【卵】より

…そうした状況の中で,日本で初めて卵料理の作り方を書いた書が登場した。《料理物語》(1643)がそれで,〈みのに(美濃煮)〉〈玉子ふわふわ〉〈まきかまぼこ〉〈玉子はす〉〈玉子素麵(たまごそうめん)〉といったものが紹介されている。美濃煮は卵を金しゃくしに割り入れ,そのまま湯煮して固まらせ,吸物にする。…

【南蛮菓子】より

…室町末期以後,ポルトガル人,オランダ人などによって伝えられた菓子。キリシタンの宣教師が布教に利用したことなどで普及し,《毛吹草》(1638)には京都の名産の一つに数えられている。小麦粉をはじめ,当時はまだあまり使われていなかった砂糖,鶏卵,油を多用するもので,その新しい味覚は日本人の食生活に大きな影響を与えた。多くの種類があったが,現在も盛んに作られているものにはカステラボーロ有平糖カルメラ金平糖などがあり,ほかに鶏卵をかき混ぜて熱した砂糖液の中に垂らし固める鶏卵素麵(たまごそうめん∥けいらんそうめん)は博多などの名物となっている。…

※「卵索麺」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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