原子力政策円卓会議(読み)げんしりょくせいさくえんたくかいぎ

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「原子力政策円卓会議」の意味・わかりやすい解説

原子力政策円卓会議
げんしりょくせいさくえんたくかいぎ

1995年 12月に起こった高速増殖炉原型炉「もんじゅ」の2次系ナトリウム漏洩事故をきっかけに,原子力行政に関して国民の意見を反映させる目的で科学技術庁が原子力委員会内部に設置した円卓会議。「もんじゅ」の事故は事故そのものの重大性はもとより,動力炉・核燃料開発事業団 (動燃) が意図的に事故隠しを行なったことで,原子力政策に対する国民の不信感はこれまでになく高まった。事故の直後,福井県,福島県,新潟県の知事が今後の原子力政策の進め方について国民的合意形成の必要性を内閣総理大臣提言した。 1996年4月以降開かれた会議では,幅広い層からの参加を得て意見交換を行ない,原子力に関する情報公開と原子力政策決定過程への国民参加を促進する提言をまとめた。原子力委員会は 1996年9月,原子力政策新円卓会議の開催を決定。新円卓会議は 1998年9月から活動を開始,2000年2月に提言書を原子力委員会に提出し,終了した。

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