放射性でない原子の質量を,質量数 A ,原子番号 Z (原子核の陽子数) ,原子核の中性子数 N の関数として,実測値とよく一致するように定めた公式。半経験的質量公式ともいい,ベーテ=ワイツゼッカーの質量公式が有名。公式は,(水素原子1H の原子質量) × Z ,(中性子の質量) × N ,質量数 A に比例する負の項,A2/3 に比例する正の項,原子核を構成する陽子相互の電気的斥力に基づく正の項,中性子数と陽子数との差の2乗に比例する正の項,および N と Z がともに偶数であれば負,ともに奇数であれば正の値を与える項から成る。