ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「原文化」の意味・わかりやすい解説 原文化げんぶんかUrkultur 文化圏説の方法論に基づいて W.シュミットが構成した原始文化史の原段階のこと。シュミットの考えによれば,この文化は人類始原の文化に最も近いものである。いわゆるピグミー,ブッシュマン,南東オーストラリア先住民,古アジア諸族,エスキモーなどの文化をその例にあげた。原文化の特徴としては採集狩猟経済,男女の分業と同権,単婚家族,原始至高神の信仰などがあげられ,これより高度の文化を第1次文化,第2次文化,第3次文化の段階に分けて体系化した。第1次文化の農耕,牧畜,大狩猟の3経済形態は,原文化の内的発展によって出現したと考えられていた。今日では,このような文化体系は現実にそぐわないため崩壊している。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報 Sponserd by