原精一(読み)ハラ セイイチ

20世紀日本人名事典 「原精一」の解説

原 精一
ハラ セイイチ

昭和期の洋画家 女子美術大学教授。



生年
明治41(1908)年2月27日

没年
昭和61(1986)年5月3日

出生地
神奈川県藤沢市

学歴〔年〕
藤沢中〔大正14年〕卒,川端画学校卒

主な受賞名〔年〕
春陽会賞〔昭和11年〕「立像」,佐分賞(第2回)〔昭和13年〕「戦場スケッチ」,岡田賞(第2回)〔昭和17年〕「笛吹き」「黄色いリボン」,新興美術展読売美術賞(第2回)〔昭和22年〕「裸婦」「読書する少女」

経歴
大正12年第1回円鳥会で万鉄五郎の作品に感動し師事。13年円鳥会展に初出品。昭和2年より春陽会に出品し、11年「シュミーズの女」などで春陽会賞、13年「化粧」などで佐分賞、17年岡田賞を受け、同会会員となる。ビルマ戦線に従軍し、軍事郵便ハガキなどで1000点以上もの戦中デッサンを描いた。戦後は23年より国画会会員となり春陽会を退く。同年より26年まで美術団体連合展、29年より現代日本美術展、日本国際美術展などにも出品。38年より国際形象展にも出品し、47年同展同人となる。この間、42年国画会を退会。50年女子美術大学教授。そのデッサン力は高く評価され、「原精一デッサン集」の刊行多数の素描展を開催した。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「原精一」の解説

原精一 はら-せいいち

1908-1986 昭和時代の洋画家。
明治41年2月27日生まれ。万(よろず)鉄五郎に師事。春陽会展出品の「シュミーズの女」「化粧」などで春陽会賞,佐分(さぶり)賞を受賞。戦後は一時国画会に属した。素描力にすぐれ,おおくのデッサン展をひらき,「原精一デッサン集」を刊行。昭和50年女子美大教授。昭和61年5月3日死去。78歳。神奈川県出身。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

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